高志会館は、宿泊・集会施設として、富山市の中心部に計画されました。この建物は、前面の大通りからだけでなく、近い将来開通する新幹線の乗客からも目立つような町のランドマークとして、また富山駅周辺再開発に対し、先導的な景観を与えるような、シンボリックな表現が求められました。
低層部は正方形、そして高層部は円形といった異なった形態が重ねられ、部分的に歪みをつくり出すことによって、変化にとんだ外観を表現し、同時に内部施設の機能にも対応させています。
屋根は多雪地域の伝統的な形態であり、また、立山連峰を連想させる急傾斜の三角屋根がとり入れられました。前面道路に面する高層棟と裏側の低層建物はそれぞれふたつの異なった都市軸に合わせることによって、五角形の敷地形状になじませるようにしています。
このように上下に異なる形態の積み重ね平面的に建物の軸を交差させるといった空間処理の方法は、歴史と現代の共生、あるいは異質な文化の共生を実現しようとする設計コンセプトからうまれた物です。
京大建築学科を経て東大大学院博士課程修了。26歳で建築の理論運動メタポリズムグループを結成、世界にデビューした。
その後、機械の時代から生命への時代への変革を一貫して主張し、その活動は世界20カ国に及び、世界各地で完成した作品は高い評価を得ている。
この業績に対し、海外ではフランス建築アカデミーゴールドメダル、フランス芸術文化勲章を受賞、国内では高村光太郎賞、毎日芸術賞、日本建築学会賞、日本芸術院賞他多数受賞。
【主な実績】
国立新美術館、国立民族学博物館、奈良市写 真美術館、和歌山県立近代美術館・博物館、愛媛県総合科学博物館、ソフトピアジャパンンセンター(岐阜県)、Palais Blanc 高志会館(富山県)日独センター(ベルリン)、パシフィック・タワー(パリ)など。主な著書は「共生の思想」「花数寄」 「建築の詩」「黒川紀章ノート」など。















